【車椅子基礎知識】使う前、買う前に確認!車椅子の各部機能を解説

どーもー!マックスです!今回は車椅子基礎知識の各部機能について解説します。

今使ってる車いすの使い勝手がよくない。車椅子を使いこなせていないのかな?

これから車いすを買おうと思うのだけど、どんな機能が付いているといいの?

本記事では上記のようなお悩みが解決できます。

車いすの各部機能を理解して使用されると、今よりももっと便利に快適に活用できるかと思います。すでに車いすを使用されている方も、これから使用される方も、ぜひ最後まで一読ください。

車椅子基礎知識はいくつかの記事に分けて解説していますので、よろしければ他の記事もご覧ください。

車椅子各部機能

車椅子にはたくさんの便利な機能付きのタイプがあります。しかし機能が多ければ多いだけ価格が上がり重量も増します。

本当に必要な機能と、不必要な機能を判断できるように、「そもそもどんな機能があるのか?」「その機能はどのように活用できるのか?」を分かりやすく解説していきます。

これから車いすの各部名称が出てきますが、予め図にて各部名称を示します。本グログでは下記で統一しています。

※車椅子メーカーや文献によって多少名称が異なります。他のサイトを確認される場合は、そこでの名称にご注意ください。

この図はほぼすべての車椅子に付いている基礎機能です。(ハンドリムは自走式車椅子のみで、介助式車椅子には付属されていません)簡単に機能の解説を表にまとめました。

各部名称解説
背シート背もたれ
肘掛け肘を掛けるところ
座シート座面のシート
フットサポート足を乗せて支えるところ全体
フットプレート足を乗せる板
レッグサポート足が落ちないように支えるベルト
手押しハンドル介助者が操作する時のハンドル
介助ブレーキ手押しハンドルのブレーキ
後ろタイヤ車椅子の起点になるタイヤ
ハンドリムご自身で操作する時の漕ぐ輪
パーキングブレーキ左右にそれぞれある駐車ブレーキ
ティッピングレバー段差を越える時の介助者の足掛け
前輪キャスター自在に回転するキャスター

次に解説する機能はオプションのようなもので、その機能が付いている車椅子と付いていない車椅子があります。ご購入時は必要な機能がついているかご確認ください。

①肘掛け跳ね上げ

業界では略して「跳ね上げ」と呼ばれることもあります。車椅子の肘掛けが跳ね上げできる機能で、主にご自身で車椅子に乗り移りできない方介助が必須の方肘掛け跳ね上げ機能付きの車椅子がおすすめです。

車椅子によっては「跳ね上げ」ではなく「着脱式」のものもあります。「着脱式」はレバーを解除すると肘掛けが取り外しできます。「跳ね上げ」も「着脱式」も使用用途は同じです。

活用方法

通常車椅子は正面から乗り降りしますが、肘掛け跳ね上げ機能を使うと車椅子の横や斜めからも乗り降りすることができます。

活用例

介助が必要な方がベッドから車椅子へ移乗する場合、通常は介助者がご本人を抱きかかえて車椅子の正面まで移動し、ゆっくりと車椅子へ乗せてあげます。

これは簡単なようで、介助者の負担がかなり大きいです。これが原因で腰痛になった方を何人も聞きました。また、実はこの方法は介助されているご本人も落ちないかという不安と恐怖を抱えている方が多いです。

肘掛けが跳ね上げできると、ベッドに座った状態からお尻をスライドするように横から車いすへ移乗させてあげることができます。介助者の負担を大きく軽減できるのと、介助されるご本人も安心することができます。

介助が必要なくご自身で移乗できる場合も、肘掛け跳ね上げ機能があると楽に移乗することができます。

②スイングアウト

フットサポート(足を乗せて支えるところ全体)を開いたり、取り外しができる機能です。主にご自身で車いすに乗り移りできない方介助が必須の方足漕ぎで移動することがある方スイングアウト機能付きの車椅子がおすすめです。

活用方法

1.車椅子の全長を短くすることができる
2.足元のスペースを確保することができる

活用例

1.車椅子の全長を短くすることができる

ベッドから車椅子へ移乗する際にスイングアウト機能を活用すると、ベッドと車椅子の距離を縮めることができます。介助者の負担軽減や転落のリスク軽減の為に有効な機能です。

家の中の廊下を直進して90℃曲がって部屋に入るといった場合、フットサポートが扉枠に衝突する危険があります。 フットサポートを取り外すことで車いすの全長が短くなり、狭い場所や家の中での操作がしやすくなります。

※この使用方法は足が宙ぶらりになります。ご本人が自分自身で足を上げることができる、または足漕ぎできる場合のみ活用してください。

2.足元のスペースを確保することができる

車椅子へ移乗する際にフットサポートに足をぶつけてしまうことがあります。特に介助が必要な場合は、介助者はたくさんのことを配慮しながらご本人を抱えているため、足をぶつけるリスクは高まります。

事故リスク軽減のみではなく、介助がしやすくなることはスイングアウト機能の大きなメリットです。

また、車椅子に乗っている方がご自身の足で漕いで移動するケースがあります。スイングアウト機能がない場合もフットプレート(足を乗せる板)をたたむことはできますが、足元のスペースは限られています。

フットサポートを取り外しすることができれば、足元のスペースが大きく確保することができ、足漕ぎしやすくなります。

※フットサポートを取り外して使用される際は、足が前輪キャスターに巻き込まれないよう十分ご注意ください。

「肘掛け跳ね上げ」と「スイングアウト」機能はセットになっていることが多いです。

③肘掛け高さ調整

その名の通り肘掛け高さを調整することができる機能です。肘掛け高さが合わず姿勢崩れが多い方や、車いすにクッションを乗せて使用する方は、肘掛け高さ調整機能付きの車椅子がおすすめです。

元々の肘掛けの高さが合っていないケースもありますが、車いすにクッションを乗せて使用する場合、肘掛けが低くなってしまうことがあります。

肘掛けが低いと体が横に傾いてしまったり、ご自身で姿勢保持が難しい方は、姿勢崩れの原因にもなります。逆に肘掛けが高すぎると肘を乗せた時に肩が上がってしまい、肩こりの原因や乗り心地が悪く感じられます。

活用方法

肘掛けを適切な高さに調整することができます。また、テーブルで食事をする時などで肘掛けがテーブルに当たってしまう場合に、肘掛けを低くしてテーブルに近づくことができることもあります。

活用例

肘掛けの適正高さは、肘を乗せた時に肘が90°になる高さが適切です。肘を乗せた時に肩が上がったり、前屈姿勢にならない程度であれば、お好みで楽な高さに微調整してください。

その他の車いす適正寸法を確認したいという方は別記事で詳しく解説していますので、そちらをご確認ください。

福祉用具のプロがお教えする失敗しない車椅子の選定方法

④背張り調整

車椅子の背もたれがマジックテープなどのベルト式になっており、背中の張りを調整できる機能です。腰痛持ちの方や、円背の方背張り調整機能付きの車椅子がおすすめです。

車いすの背もたれに付いているベルトをぐっと強く締めると背もたれがピンっと張ります。逆にベルトを緩めるとゆったりとした背もたれになります。ほとんどの背張りベルトは上下数段階に分かれています。

活用方法

腰痛持ちの方は骨盤を立てて腰痛を緩和しながら車椅子に乗ることができます。
円背の方は「円背ポケット」を作って楽に車椅子に乗れます。

活用例

円背の方が車椅子に乗る際は「円背ポケット」を作ります。

背中の曲がっている部分のベルトを緩めて、その上下のベルトを強く締めてあげることで、曲がっている背中の部分がベルトを緩めた背もたれにすっぽり入り、背もたれが背中全体を支えることができます。

背中に骨の突出や変形がある方も同様に調整することで、楽に背もたれを活用できます。

⑤フットサポート長さ調整

フットサポート(足を乗せて支えるところ全体)の長さを調整することができる機能です。この機能は多くの車椅子に付属されており、車いすを使用されるすべての方フットサポート長さ調整機能付き車椅子をおすすめします。

※機種によって調整の仕方が異なりますので、調整方法はお使いの車椅子の取扱説明書をご確認ください。

活用方法

適切なフットサポート長さに調整することができます。姿勢崩れの防止や適切な座面の体圧分散が可能です。

活用例

フットサポートが長すぎるとフットプレート(足を乗せる板)に足が届かず、これでは足が疲れるのでなんとかプレートに足を乗せようとお尻をずらし、姿勢崩れが起きます。

反対にフットサポートが短すぎると太ももが浮き、お尻のみで体重を支えることになります。この状態はお尻に痛みが発生して段々姿勢が悪くなったり、ひどい場合には床ずれになる危険もあります。

適正なフットサポートの長さは太ももが軽く座シートに着く長さで調整するようにしてください。

※段差などでフットサポートが引っかかることを予防するために、フットサポートは床から5cm以上空ける必要があります。

⑥エレベーティング

フットサポート(足を乗せて支えるところ全体)の角度が調整できます。足が変形・拘縮している方や、リクライング車いすでより楽な姿勢を保ちたい方エレベーティング機能付き車椅子がおすすめです。

活用方法

変形・拘縮などがある足に合わせて角度を変えることで、楽な姿勢を取ることができます。また、リクライニング機能と合わせることでベッドに近い寝姿勢を取ることができます。

活用例

足が拘縮してしっかりフットプレート(足を乗せる板)に足が乗せられない方は、足の角度に合わせてエレベーティングします。

足がフットプレートに乗っていない場合、「フットサポート長さ調整」でも解説した姿勢崩れの原因となります。 

また、スイングアウトとリクライニング機能を合わせることで、車いす上で寝ることができたり、ベッドから横になった状態で車いすへ移乗することも可能です。病院で用いられるストレッチャーと似たような活用ができます。

その他特徴的な機能

ここまで一般的な車椅子の機能をご紹介しました。現在は変わった車椅子の機能も登場しており、その中でも特化した便利な機能のものをいくつかご紹介します。

①ワンハンドブレーキ

車椅子のパーキングブレーキは左右で独立しており、それぞれ両方のブレーキをかける必要があります。

左右どちらかのパーキングブレーキを片側かけるだけで、両方のパーキングブレーキがかかる「ワンハンドブレーキ」機能というものがあります。

片麻痺の方や、片側の力が入り辛い方狭いスペースで介助者が片側しかパーキングブレーキをかけれない、といった場合にワンハンドブレーキ機能付き車椅子がおすすめです。

ワンハンドブレーキ機能付きのおすすめ車いすを別記事で紹介していますので、よろしければ合わせてご確認ください。

②ノンバックブレーキ

パーキングブレーキをかけ忘れた場合でも、車椅子に乗っている方が立つと車椅子が後ろへ動かないように、自動でブレーキがかかる「ノンバックブレーキ」という機能があります。

パーキングブレーキのかけ忘れが多い方ノンバックブレーキ機能付き車椅子がおすすめです。

座面に体重がかかるとブレーキが解除される仕様になっており、ヒヤリハットで多いパーキングブレーキのかけ忘れによる転倒事故を防ぐことができます。 

“ノンバック”ブレーキの為、座面に体重がかかっていない状態でも前には動きます。人が乗っていない車いすを運ぶときは、後方へは動きませんので、前方へ動かします。

特徴的な車椅子

車椅子の機能とは別ですが、最後に特徴的な車椅子のタイプをご紹介します。よくあるご要望に応えることができるタイプに厳選します。

①軽量車椅子

軽量に設計された車椅子です。主に外で使用する場合に、ご要望の多いタイプです。車の荷下ろしや保管などで、車椅子を持ち上げる機会が多い場合や、車椅子を走行する道に坂が多い場合に軽量車椅子がおすすめです。

僕の体感の目安ですが、10kg以内だと軽量車椅子の部類になると考えています。7kg台の車椅子もあります。

活用方法
  • 車椅子を楽に持ち上げられる
  • 車椅子を操作する時の負担軽減

活用例

車椅子を持ち上げる機会は、車に積み下ろしをする場合、家の外階段や玄関などに段差がある場合が主に想定されます。

また、車椅子の操作は軽い方が操作しやすいです。特に坂道や段差の乗り越えは軽量だと操作しやすいです。

②コンパクト車椅子

コンパクトに設計された車椅子です。主に室内で車椅子を使用する方コンパクト車椅子がおすすめです。

よくある標準的なサイズは図を参考にしてください。

活用方法

狭い場所で使用する際に、操作がしやすい

ここでのコンパクト車椅子は車椅子全体のサイズがコンパクトのものを指します。小柄な方向けの座面の小さなタイプの車椅子は車椅子全体のサイズもコンパクトですが、座面は標準で車椅子全体がコンパクトなタイプの車椅子がここで言うコンパクト車椅子です。

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活用例

室内の廊下で90°曲がる場合や、室内の扉枠が狭い場合にご本人の手が挟み込まれるリスク、車椅子を壁などにぶつけてしまうリスクを軽減できます。

 

③モジュール車椅子

車椅子の幅や高さなどを数段階で変更することができる車椅子です。標準の車椅子ではサイズが合わない方ご家族など複数人で共有される場合モジュール車椅子がおすすめです。

※変更できる箇所や変更できるサイズ範囲も機種によって異なりますのでご注意ください。

活用方法

車椅子は標準寸法で作られていることが多く、標準よりも体格が大柄な方や、小柄な方には適合しないことが多いです。近年では大柄な方や小柄な方向けの車椅子も増えましたが、モジュール車椅子で適切なサイズに調整することも可能です。

活用例

適切な座幅や前座高の車椅子がない場合に、モジュール車椅子は選択肢の1つになります。

オーダーメイドで車椅子を作ることができますが、購入金額が高額になります。モジュールはオーダーメイドと違い、その方にぴったりのサイズではないこともありますが、オーダーよりも安価で購入でき、幅や高さなどを変更することができます

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適切な座幅や前座高は下記を参考にしてください。

 

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④六輪車椅子

四輪車椅子は前輪キャスターと後ろタイヤのそれぞれ左右2輪を合わせた4輪構成になっています。六輪車椅子はこれに加えて後ろタイヤの更に後ろにキャスターが左右2輪付いた6輪構成になっています。家の中でのみ車いすを使用する方六輪車椅子がおすすめです。

六輪車椅子は後輪キャスターが付くことで安定感が増すため、後ろタイヤが車椅子中央に取り付けされています。車いすは後ろタイヤを起点として回転するため、六輪車椅子は回転スペースが小さくなり四輪車椅子よりも小回りが効きます。

活用方法

狭い廊下や小さなスペースでも、スムーズに車椅子の操作ができます。

活用例

室内で使用する時に狭い廊下を90℃曲がる場合も、四輪車椅子よりスムーズに操作できます。

室内での使用にはおすすめですが、六輪車椅子にもデメリットがあります。それは段差の乗り越えがほぼできないことです。

四輪車椅子は段差を乗り越える際、前輪キャスターを浮かせて先に前輪キャスターを段差に乗せます。

しかし六輪車椅子は後輪キャスターがあることで、前輪キャスターを大きく浮かせることができず(若干浮かせられるようになっています)大きな段差を越えることができません。

また、溝などに前輪キャスターが挟み込まれないよう気をつけなければいけませんが、六輪車椅子は後輪キャスターも挟み込まれないよう配慮しなければいけません。

上記のメリット・デメリットから、六輪車椅子は大きな段差のない屋内では小回り抜群で使い勝手が良いですが、段差の乗り越えができないことやキャスターの配慮が必要な為、屋外での使用には不向きです。

⑤ティルト・リクライニング車椅子

「ティルト」は背もたれと座面が同時に後ろへ倒すことができる車椅子です。「リクライニング」は背もたれのみ後ろへ倒すことができる車椅子です。

両方の機能を持つ車椅子を「ティルトリクライニング車椅子」といい、「リクライニング」のみの「リクライニング車椅子」もあります。ご自身で姿勢を保つことが難しい方や、車椅子上の時間が長い方ティルトリクライニング車椅子がおすすめです。

活用方法

障害などによって姿勢変換が必要な方、筋力低下で頭や体全体が支えられない方などの姿勢変換や姿勢を保つために活用します。

活用例

昔、介護施設や病院で寝たきりの方が多く、寝たきり予防としてリクライニング車椅子が開発されました。しかし、リクライニングを使っていると背もたれが斜めになっているので、姿勢保持できない方は段々体が下にずれ落ちてきます。このずれ落ち解決の為に開発されたのがティルト機能だと言われています。

ティルトは座面も背もたれと一緒に倒れることで、お尻が前にずれるのを防止しながら体勢を変えることができます。また、ずっと車椅子に座っているとお尻と太ももに負担が掛かりますが、ティルトを活用することで体重の負荷を背中や腰にも分散させることができます。

 これによりずっと座っていると生じるお尻の痛みを防止したり、床ずれのリスクを軽減することもできます。

まとめ

今回は車椅子の各部機能について解説しました。車椅子をレンタルされる場合は、現状必要な機能のみを選び、購入される場合はある程度将来性を見込んだ選定がよいかと思います。

車椅子の機能を知らなかった方は、様々な機能を活用することで、今よりももっと快適に車椅子を活用できると思います。

このブログを参考に少しでもだれかの生活に笑顔が増えると嬉しいです。読んでくれてありがとうございました。



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